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いきいき我が人生 子供たちに感動を!
●【生きる指針のコーナー】第5号(2004年9月号)目次
1-子供たちに感動を! 〜彩の国ナチュラリスト・寒川光昭さん
いきいき我が人生
子供たちに感動を! 〜彩の国ナチュラリスト・寒川光昭さん
 使い込まれた黒いスケジュール帳を見せていただいた。所沢市民大学自主学習会、航空公園や農家でのボランティア、市の生涯学習講座の仕事等々、日々を埋め尽くす予定がびっしり。とにかく多忙だ。
 元小学校教諭の寒川光昭さんは、行動派の72歳。社会科専攻の理科好きで、定年後は埼玉県老人大学(現・生きがい大学)や所沢市民大学などで歴史・自然・環境・地理などの素養を深めた。知識や趣味を生かして手がけた市民向け講座の企画や運営も多々。そんな寒川さんが現在最も力を入れているのが、小学生を対象にした「ナチュラリッ子クラブ」の活動だ。
 このクラブは「彩の国ナチュラリスト」(埼玉県の自然観察指導員)の資格を取った寒川さんが、平成9年に所沢市教育委員会の協力を得て始めたもの。次世代を担う子供たちを集め、自然や環境、科学などと親しめる場を設ける。活動は月2回。「キャンプの時、夜の森で蜜を吸っているカブトムシを見つけた子供たちの驚いた顔が忘れられない。そんな風に感動できる体験を与えていきたい」と寒川さんは語る。ここを巣立った子供たちが、将来自然や環境について真剣に考えてくれたら、との期待もあるそうだ。
 取材でお邪魔した日の活動内容はアニメ「ジャングルブック」の鑑賞と科学遊び。寒川さんは時にやんちゃな子供たちを前に、厳しさとユーモアを取り混ぜて語りかけ、活気のある時間を作っていく。丸い穴を開けたダンボールを叩いて空気を押し出す「空気砲」の実験では、やる気の無いポーズをとっていた高学年の子供たちも最後には夢中に。「子供たちから元気をもらっている」との言葉通り、彼らの反応を見守る寒川さんの瞳は楽しげだ。
 印象的だったのは、1人1人の子供への寒川さんの細やかさ。会場にやって来た子供の頭を「おお来たな」と撫で、目線を合わせて話しかける。50人弱いる子供たちのことは、全て把握しているそうだ。単なる「自然観察指導員」ではなく、子供たちの成長を見守る「教育者」として――そんな寒川さんのスタンスが見て取れる。

 さて、今でこそ活発な定年後を満喫している寒川さんだが、実はその滑り出しは波乱含みだった。ガンで胃を切ったのだ。この時寒川さんは「治るつもりで」治療を受け、後の人生を勝ち取った。曰く「病気をしてもくよくよしてはだめ。要は気の持ちよう」。一山越えた者の言葉にはさすがに重みがある。
 「80才までは活動を続けたい」という寒川さん。地域に、人々に、そして子供たちに、これからも多くの「良き種」を蒔いていかれることだろう。





子供達を前に「空気砲」の説明をする寒川さん

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